5月のアップデートは控えめな内容となりました。現在、モンスター系に利用できる新モジュールの開発を行っていて、この作業は来月以降に持ち越されました。いずれアナウンスできるかと思います。お楽しみに。
今回のリリースで追加された注目の機能をご紹介します。
まず一つ目は、TwoBoneIKノードに「Hyperextension(過伸展)」アトリビュートを追加したことです。これは肘や膝の過伸展を再現するための機能です。通常、IKは最大まで伸ばすと真っすぐになりますが、人間の腕や脚はその限界を超えてわずかに逆方向へ曲がることがあります。Maya標準のIKソルバではこれを再現するのは困難なため、UZURIG2のTwoBoneIKノードにこの機能を実装しました。
次に、IKとFKのマッチング機能を追加しました。IKからFK、あるいはその逆に切り替える際、従来はポーズが変わってしまうため、手動でポーズを合わせる必要がありました。今回のアップデートにより、ポーズを自動的に一致させた状態で切り替えが可能になり、作業効率が大幅に向上します。このマッチング機能は、スクリプトコードも提供しています。ARSPickerなどを利用されている場合、そのスクリプトコードをPickerのボタンに割り当てれば、簡単にマッチング機能を利用することができます。
変更点
Core
- SpaceSwitch機能が、コントローラの軸補正機能を考慮していない問題の修正。
- cymelのバージョンを
0.29.2025050600
に変更。 - 骨の軸方向推定処理(SetupTool – [Common] – [Advance] – RigJointSubAxis : Auto)の改善。
IKFK Switch Common Tool
- IKFKの切り替えが可能なリグモジュール(arm_ik, leg_ik, body_spine_ik)で、ポーズを一致させた状態でIKFKを切り替えることができます。
- 実行時にスクリプトエディタのログにPythonスクリプトがプリントされます。Pickerなどで利用できます。
例:import uzu.cmd;uzu.cmd.ikfkSwitch(['r_Arm_hand_ctrl'])
モジュール
- arm_ik/leg_ik 過伸展(Hyperextension)パラメータを追加。
- leg_ik つま先が真正面を向いていない場合に、リグが正しく生成されない問題の修正。
サンプルリグシーンの変更点
サンプルリグシーンのバージョンは v3 になりました。本バージョンで再ビルドしたリグシーンとなっています。
その他の変更点
- 指が「骨からリグコントローラへのコンバート」の対象から漏れていたのを修正。